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Gimpで画像の切り抜き、サイズ調整、補正をさくっと済ませる方法

Gimpという無料のツールを使用して、画像や写真を加工するときの一連の処理をまとめました。個々の機能を詳しく解説しているサイトは他にも多数ありますが、とりあえず基本の処理だけをさくっと確認したという方には役に立つ記事になっているかと思います。

Gimpの紹介

Gimpとは無料で画像の加工・編集ができるアプリケーションです。Adobe Photoshopに似た機能を持っていると言えばわかりやすいかもしれません。

有償のツールが不要なほど機能が充実しており、簡単な用途であればGimpのみで十分な編集作業を行うことができます。

Gimpのインストール方法

1. 下記サイトにアクセスする.

https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/gimp/

公式サイトからダウンロードしてもいいが窓の杜からのほうが日本語でわかりやすいと思います。ほぼ最新版がアップされているので古いバージョンをインストールする心配もありません。

2. 窓の杜からダウンロードという緑色のボタンをクリック

画面が遷移して、自動的にダウンロードが開始される。しばらく待ってもダウンロードされない場合は「gimp-2.**.*-setup-1.exe」と書かれているファイル名の部分をクリックします。

**の部分はバージョンの番号が入っているので、ダウンロードするタイミングによって数字が異なります。

3. ダウンロードしたファイルを実行してインストール

ダウンロードしたファイルを実行すると「Select Setup Language」という画面が表示されます。

これはインストールが完了するまでの説明をどの言語で表示するか選択する画面です。

日本語は選べないので「English」のままでOKをクリックします。

「Set Up」という画面が表示されるので 特にインストール方法をカスタマイズする必要がなければInstallをクリックします。

カスタマイズしたければ、左下にあるCustomizeをクリックして設定を変更します。

一連の基本的な画像の加工方法

実際に私が作業している順にまとめています。これらが全て終われば一旦公開できる状態になります。

画像を開く

まずは加工したいファイルを開きます。

ファイルを開くには上部メニューのファイル(F) → 開く/インポートと進むか、Ctrl + Oと入力します。

そうすると画像ファイルを開くというウィンドウが表示されるので、ファイルを選択して右下のOpenを押すか、ファイル名をダブルクリックします。

キーボード派の人は方向キーの上下でファイルを選んでEnterキーでもOKです。

ファイルの置いてあるフォルダを今後よく開くであれば、そのフォルダを選択した状態で場所(P)というところの下部にある+ボタンを押しておけばお気に入り登録されます。

階層の深いフォルダでも次から開きやすくなります。

ファイルを開いた際に画像の上下が正しくない場合には「This image contains Exif orientation metadata.」というメッセージとともに修正を提案してくれるウィンドウが表示されます。非常に便利。

提案どおりに修正したい場合は回転、もとのデータのままにしたい場合はkeep originalを選びます。

その後「import the image color profile」とウィンドウが出ますが印刷物に利用する等、厳密な色の管理が求められている状況でなければkeepでOKです。

回転

正しい向きを提案してもらえなかった場合や、傾きを微調整したい場合には画像を回転させて調整します。

画像を回転させるには上部メニューからツール(T) → 変形(T) → 回転(R)と進むか、Shift + Rと入力します。

角度(A)と書かれているところの数値がゼロになっていて、この状態が全く回転していない状態です。

数値の右隣に上下の三角があり、▲をクリックする数値が増え、▼をクリックすると数値が減ります。

数値が増えると右に回転、数値が減ると左に回転します。数値は角度なので90と入力すると右に90度回転します。上下逆さまにしたい場合は180と入力します。

確度が決まったら右下にあるRotateをクリックしましょう。設定した確度が画像に反映されます。

切り抜き

必要な部分だけを切り抜く作業です。

画像を切り抜くには上部メニューからツール(T) → 変形(T) → 切り抜き(C)と進むか、Shift + Cと入力します。

切り抜きモードになるので、マウスを左クリックしたまま切り抜く範囲を選択します。

縦横比や横幅、縦幅を固定して切り抜きたい場合は切り抜きメニューのFixedというところにチェックを入れます。

初期設定のままであれば切り抜きメニューは画面の左のほうに表示されているはずです。

Fixedの項目はプルダウンメニューになっています。縦横比を固定したい場合はaspect ratio、横幅を固定したい場合はwidth、横幅を固定したい場合はheightを選びます。

Fixedの項目の下に数値を入力するところがあるので、それぞれ固定したい値を入力します。縦横比を同じにしたい、つまり正方形にしたい場合は1:1、縦1対横2にしたい場合は2:1と入力します。

縦幅固定、横幅固定の場合は固定したい長さを入力します。長さの単位はpx、inch、cmなど色々選べます。

サイズ調整

添付したメールのファイルサイズが大きくなってしまったり、画像を掲載しているWebページの読み込みが遅くなったりするのを避けるため、画像を適切なサイズに調整する作業です。

サイズを調整するには上部メニューから画像(I) → 画像の拡大・縮小(S)と進むか、Alt + I、Sと入力します。

サイズ調整の画面が表示されるのでキャンバスサイズと書かれているところの幅と高さを調整します。

幅と高さの数値が鎖のようなアイコンでつながっている場合は一方を修正すると、元の画像と縦横比が同じなるようにもう一方が自動調整されます。

私はブログへのアップがメインなので幅を800pxとして、あとは自動調整しています。

鎖のアイコンをクリックすると連結が外れて、縦横比が維持されなくなります。

調整された画像を確認してOKであれば下部の拡大、縮小(S)をクリックするか、Alt + Sと入力します。

余白の追加

画像に余白を追加して見た目を調整する作業です。

余白を追加するにはキャンバスサイズを変更します。元の画像の大きさはそのままで、画像全体の大きさを広げるようなイメージです。

キャンバスサイズを変更するには、上部メニューから画像(I) → キャンバスサイズの変更(V)と進むか、Alt + I、Vと入力します。

キャンバスサイズの変更画面が表示されるので、キャンバスサイズと書かれているところの幅と高さを変更します。

オフセットのところにあるCenterボタンをクリックすると大きさを変更したキャンバスの中央に画像が配置されます。

変更後のイメージが表示されるので、確認してOKであればResizeをクリックします。

ぼかし処理

PC画面のキャプチャで個人情報が入っている部分や、人の顔が写っている部分は公開できないものもあるため、ぼかし処理を行います。

ぼかし処理を行うには、まずぼかしたい範囲を選択します。上部メニューからツール(T) → 選択ツール(P) → 矩形選択(R)と進むかRと入力します。

顔をぼかしたいときは矩形選択ではなく楕円選択(E)のほうが便利です。ショートカットキーはEです。

選択ツールを選んだら、ドラッグ・アンド・ドロップでぼかしたい範囲を選択します。

選択した範囲を囲む線が表示されたらそのままの状態でFilters → Blur → Gaussian Blurと進みます。

Gaussian Blurというウィンドウが表示されるので、Size X、Size Yという部分の値を変えてぼかしの程度を調整します。

数値を大きくするほどぼかしが強くなり、元の絵や文字が分かりづらくなります。

カクカクしたモザイクにしたければ、Gaussian BlurではなくPixelizeを選べばOKです。

保存

全ての作業が終了したら、加工した画像を保存します。

保存するには上部のメニューからファイル(F) → 名前をつけてエクスポートと進むか、Shift + Ctrl + Eと入力します。

名前のところでファイル名を指定します。`エクスポート(E)をクリックするか、Enterキーを入力します。

エクスポートの設定をするウィンドウが出てくるので、もう一度エクスポート(E)をクリックするか、Enterキーを入力します。

exif情報の削除

写真をWebにアップしたり、誰かに共有する場合はexif情報を削除しておいたほうがいいです。

exif情報には撮影場所等の情報が含まれるので、家で撮影した写真を共有した場合、住所がばれてしまう等のリスクがあります。

個人的に使うだけということであればこの作業は飛ばしてOKです。

さきほどのエクスポートの作業の最後に出てきたエクスポートの設定をするウィンドウで詳細設定をクリックすると、設定項目が表示されます。

その中の「Save Exif data」の項目のチェックを外します。

この状態でエクスポートすればExif情報が削除されます。