この記事ではPCを使った仕事や作業の効率化の方法としてディスプレイ(モニター)の縦置きを紹介しています。

縦置きするのにベストなディスプレイである「FlexScan EV2360」の紹介とその理由も解説していますので、ツール選びの参考にしていただければと思います。

なぜ縦置きがいいか

ディスプレイを2枚使う場合にサブのディスプレイを縦置きにする方はよくいますが、ディスプレイ1枚でも縦置きをおすすめします。

理由は2つです。

  • ほとんどの場合、縦置きのほうが表示できる情報が増える
  • 表示される情報が増えると作業効率が上がる

1つずつ解説します。

表示できる情報量が増える

仕事でもプライベートでもPCで見る情報や書類、アプリケーションは縦に長いものがほとんどです。

スマートフォンは縦長ですが、情報が見づらいと感じたことはないはずです。

縦に長いものを見る場合には縦に長いディスプレイのほうがいいということです。

逆に縦長の情報を横長のディスプレイで見ると左右に不要な余白ができてしまいます。

縦置きするとその余白が減り、より多くの情報を表示することができます。

作業効率が上がる

表示される情報量が多いと進めている作業の全体像の見通しがよくなり、考えも整理しやすくなります。

結果的に作業が効率化されます。

また、見たい情報を探すために画面を上下にスクロールする動作を大幅に減らせるというメリットもあります。

表示の比較

縦長ディスプレイの良さは実例を見てもらったほうが伝わるので、同じディスプレイを縦置きした場合と横置きした場合のアプリの画面表示を比較していきます。

Webサイト

多くのサイトのレイアウトは縦長です。基本的に縦にスクロールして見ていきます。

ブログやニュースの記事も縦長なので、ディスプレイを縦にしたほうが表示できる文章量が大幅に増えます。

逆に横が切れてしまうのでは?と思うかもしれませんが、縦置きの場合でもある程度のサイズのディスプレイを使えば見切れることはありません。

noteやR25など1カラムのサイトを縦で見た時の見やすさは感動ものです。

横置きの場合

縦置きの場合

メール

GmailやOutlookなどでメールを読む時、メールのリストは縦に並んでいるので、縦長のほうが一度に多くのSubjectや送り主を見ることができます。

またメール本文の表示範囲も広くなり、よほど長いメールでない限りはスクロールしなくても全文が読めます。

横置きの場合

縦置きの場合

テキストエディタ、IDE

テキスト編集の場合も、コーディンの場合も横に長過ぎると見づらいため、エディタの設定を変更して指定の文字数で(もしくは画面端で)折り返して表示している方が多いと思います。

そうなると横幅は短くても問題がなく、むしろ縦が長いほうが文章やコードの全体の見通しがよくなります。

横置きの場合

縦置きの場合

Word、PDF

Word文書はA4を想定したものを編集することがほとんどです。契約書や見積書などのPDFファイルも同じです。

A4は縦に長いので明らかに縦のほうが見やすくなります。一目瞭然。

横置きの場合

縦置きの場合

EXCEL

多くの表は横が項目になっていて縦に各データが並んでいます。

項目が多いと横長になることもありますが、データ数(サンプル数)が多いことがほとんどなので縦に長いほうが有利です。

横長の場合でも同じ項目の数値を比較する場合は縦に見ていくので、縦に情報が多く表示されるほうが使いやすいです。

横置きの場合

縦置きの場合

縦置きのデメリット

縦置きもいいことばかりではないので、デメリットについても触れておきます。 2つあります。

  • 一般的なユーザーの見え方がわからなくなる
  • 映画やYoutubeの視聴には不向き

それぞれ説明しますが、どちらもほとんどの人にとっては致命的な問題ではないと思います。

また、回転機能を持ったディスプレイを使って、必要な時に縦横を切り替えれば解決します。

一般的なユーザーの見え方がわからなくなる

Webサイトやアプリの制作者は制作しているものがユーザーにどのように見えるかを気にする必要がありますが、一般的なユーザーで縦置きしている人はほとんどいないので、縦置きで見ていると一般ユーザーの見え方が把握しにくくなります。

特にデザインやレイアウトを担当している場合には気になる点だと思います。

映画やYoutubeの視聴には不向き

映画をはじめとした動画はほとんどが横長に作られています。

それを縦長のディスプレイで見ると全画面にしてもとても小さく表示されてしまいます。

動画視聴をメインにするディスプレイの場合には縦置きはおすすめできません。

縦置きに必要な要件

縦置きのメリットは大きいですが、とにかくなんでもいいからディスプレイを縦に置けばいいというわけではありません。

上で説明した縦置きのデメリットを避けつつ、メリットを発揮できる機種を選ぶ必要があります。

ではどんな条件が必要かというと下記の4つです。

  • ディスプレイの回転機能がある
  • 縦横比が16:10
  • 解像度の短辺が1,000px以上
  • サイズは24インチ以下

1つずつ説明していきます。

ディスプレイの回転機能がある

まず大前提として縦置きできる機能をもったディスプレイが必要です。

設置する時に縦か横か選べるものはたくさんありますが、そういったものではなく、ディスプレイ本体に標準で回転機能(ピボット機能)がついているものをおすすめします。

回転機能があればPCの使用中でも簡単にディスプレイの向きを変えることができます。

デメリットのところでも説明しましたが、横置きのほうが使いやすいシーンが一部あるので、必要に応じて横にできたほうがいいからです。

モニターアームを使っても同様のことが実現できますがお金がかかりますし、設置が大変なので配置や可動性にどうしてもこだわりたいという場合以外はおすすめしません。

サイズは24インチ以下

当然ですが、縦置きすると高さが出ます。

人間工学的に良いとされているディスプレイの高さは上辺(ディスプレイの上のはし)が鼻の位置に来るくらいと言われています。

標準的なサイズである24インチのもので試したところ、ディスプレイの下のはしをデスクにピタッとつけても、上辺が目線よりも高くなり、ちょっと首や目が疲れそうな感じでした。

最適な高さは使う人の座高や椅子の高さによっても変わるので一概には言えませんが、目安としては24インチ以下がいいでしょう。

解像度の短辺が1,000px以上

縦置きするとディスプレイの短い辺(普通に横置きで使う場合の縦幅)が横幅になります。

例えば解像度が1920×1080のものであれば、1080のほうが横幅(横の解像度)になるということです。

PC作業である程度の横幅が必要になるのが、横長のEXCEL表とWebサイトの閲覧です。

EXCEL表は横置きしても画面におさまらないことがあるのである程度あきらめるとして、Webサイトの表示が切れてしまうのは避けたいところです。

一般的なWebサイトは1000pxくらいで作られているものが多いので、見切れるのを防ぐためには1000px以上の横幅が必要ということになります。

1200pxを最大幅として設計されているWebサイトも少なくないので短いほうの解像度が1200pxあるのが理想です。

縦横比が16:10

一般的なディスプレイの縦横比は16:9になってるものが多いですが、縦置きするのであれば16:10のほうがいいです。

A4(縦横比が1:√2)の文書や電子書籍を表示した時に無駄な余白が発生しないからです。

ただし、動画や映画は16:9で作られているものがほとんどなので、16:10のディスプレイの場合、横置きで全画面表示で動画を見たとしても上下に若干の黒い帯(余白)が発生します。

大きな問題ではないので我慢のしどころだと思います。

縦置きには関係ないが必要な条件

スピーカー付き

スピーカーは外付けのもので対応することもできますが、別途用意するのはスペースもとるし面倒です。

音楽を聞くわけではなく動画の音声を確認したりするだけで、音質にこだわりないので標準でついているほうが便利です。

ノングレア

写真や映像をメインに扱う方は光沢液晶のほうがいいですが、書類仕事やコーディングに使う場合に は映り込みの少ないノングレアのほうがいいです。

要件を満たすディスプレイ

ここまで条件を絞り込むと対象になる機種は当然かなり少なくなります。

機能面を考えると古い機種は避けたいので2018年以降に発売されたものに絞ると、なんと下記の2機種しかありません。

実はThinkVisionのほうはスピーカーがなく、全ての要件は満たしていないのですが、スピーカーは不要という方もいると思いますし、価格がFlexScanよりも安くて買いやすいので候補として残しました。

以下、スペックの比較です。

型番 FlexScan EV2360 ThinkVision T23d-10
画像
メーカー EIZO Lenovo
価格 29,600円 18,480円
サイズ 22.5インチ 22.5インチ
アスペクト比 16:10 16:10
解像度 1920×1200 1920×1200
光沢有無 ノングレア ノングレア
液晶 IPS IPS
スリムベゼル
回転機能
チルト機能
高さ調整
VESAマウント
スピーカー ×
音声出力端子 ×
明るさ自動調整 ×
消費電力 11W 15W
入力端子 D-Subx1
HDMIx1
DisplayPortx1
D-Subx1
HDMIx1
DisplayPortx1
幅×高さ×奥行 499×473.9×233mm 501.2×381.9×251.9mm
重量 5.5kg 4.85kg

ディスプレイとしての基本機能に大きな違いはなく、どちらもいい製品です。

違いはスピーカーなどの音声関係の機能、自動明るさ調整機能と価格です。

選び方としてはコストパフォーマンスを重視する方はThinkVision、スピーカーや明るさ調整のために1万円多く出せるという方はFlexScanという感じでしょうか。

自動明るさ調整機能については必要性をあまり感じないかもしれませんが、あるのとないのとでは目の疲れがけっこう違います。

私は長時間使うものにはなるべくケチらずに投資することにしているので結局FlexScanを買いました。

結果、とても満足しています。

さすがディスプレイの高級ブランドであるEIZOの製品という感じです。

Windowsの画面の向きの設定

PCの場合はスマートフォンと違ってディスプレイの向きを変えただけでは画面表示が変わりません。

OS側の設定変更が必要なので補足としてその方法を解説しておきます。(Windows10の場合です。)

必ずディスプレイの縦に置いてから設定を変更しましょう。

先に画面表示の向きを変えてしまうと、マウス操作とカーソルの動きが連動せずに元に戻すのに苦労します。

以下、手順です。

  1. スタートボタンをクリック or Windowsキーを押す
  2. 設定アイコンをクリック

  3. 「システム」をクリック

  4. 左に並んでいるメニューの中の「ディスプレイ」をクリック

  5. 少し下にスクロールして「拡大縮小とレイアウト」の項目の中にある「画面の向き」を 「縦」に変更

  6. 「変更の維持」をクリック

以上です。簡単にできます。

まとめ

ディスプレイ(モニター)を縦置きするメリットと縦置きに適した機種を紹介しました。

ディスプレイの縦置きなんてマニアックだと思うかもしれませんが、一度やってみるとその便利さに驚きます。横置きに戻れなくなる人もいるはずです。

回転機能がないディスプレイでも一時的に無理やり縦置きすることはできるので、今使っているものでぜひ一度試してみてください。