Windows10ボイスレコーダーの使い方と効率的な再生方法を総まとめ
windows10には標準で「ボイスレコーダー」というアプリがインストールされています。
PCにマイクがついていれば、このアプリで会議などの音声を録音することができます。
最近のノートPCにはオンライン会議やテレビ電話用のマイクがついているものが多いので大丈夫だと思いますが、のちほどマイクの有無を確認する方法も紹介します。
録音した音声はデータ化されるので、その後編集したり、共有したりすることも可能です。
標準アプリなので当然無料で、起動も早いです。シンプルな設計ですが、最低限の機能は備わっているのでぜひ仕事などに活用してみてください。
アプリ起動のショートカット
録音アプリの起動は速さが命です。録音したいと思った時に即座に起動できるようにしておきましょう。
ランチャーを使っている人はそれに登録してもいいですし、特に何も使っていないという人は下記のショートカットキーを覚えておきましょう。
- Windowsキーを押して、スタートメニューを開く
- アプリを検索。英語の入力モードになっている場合は「voice」か「rokuon」、日本語入力になっている場合は「ボイス」か「録音」と打つ
- ボイスレコーダーが候補として出てくるので、その状態でEnterキーを押す(実際は「vo」くらいまで打てば出てくるのでかなり早く起動することができます。)
- アプリが起動したらENTERキーですぐに録音を開始
おさらいするとWindowsキー → 「vo」 → Enterキー×2で録音開始です。
キーボードで操作するほうがおすすめですが、マウス派の人はタスクバーに登録しておくといいと思います。
タスクバーに登録しておけばWindowsキー + 数値キーで10番目までのアプリを起動することもできます。これが最速の起動方法なのでボイスレコーダーを毎日のように使うという人にはおすすめです。
このショートカットキーは10個のアプリまでしか使えないので、私はもっとよく使う他のアプリを優先させてます。
録音方法
起動直後は下記のような画面になっています。
録音の開始
ショートカットのところではEnterキーで録音を開始する方法を紹介しましたが、下記のどれでも録音を開始できます。
- 中央のボタンをクリック
- Enterキー
- Ctrl+R
録音が始まると下記のような画面になります。
録音の停止
録音中に下記のどれかで録音を停止できます。停止すると音声ファイルが作られます。
- 中央のボタンをクリック
- Enterキー
- 録音の一時停止
ファイルが作られると下図のように左側にファイルのリストが表示されます。表示さらない場合はアプリのウィンドウの横幅を広げてみてください。
一時停止
中央のボタンの左下にあるボタンをクリックすると一時停止できます。
停止と違い、一時停止をしても音声ファイルは作られず、録音が一時的に止まるだけです。録音を再開すると同じファイルの続きから録音することができます。
会議が中断されて会話がない状態がしばらく続くときなどに使うと、無駄に録音時間が長くなるのを防ぐことができます。
一時停止ではなく停止をして、もう一度録音を開始するとファイルが2つに分かれるので要注意です。ファイルを分割したくない場合は一時停止を使いましょう。
マーカーの追加
マーカーとは録音に目印をつける機能です。
話題が切り替わったタイミングや重要なことが話されている時にマーカーを設定しておくと、あとで録音をすべて聞き直さなくても必要なところだけ再生することができます。
マーカーを追加するには下記の2つの方法があります。
- 旗のボタンをクリック
- Ctrl + M
録音中でも録音後でもマーカーは追加できます。
録音or再生している時に追加するとその瞬間にマーカーが追加され、再生を一時停止している場合には停止している位置にマーカーが追加されます。
マーカーを設置すると下図のようにマーカーが追加された時間が表示されます。
録音データの扱い方
録音を停止すると下図のように録音ファイルのデータが表示されます。ファイル名、録音日、録音時間などです。
ファイルには「レコーディング(番号)」という名前が自動で付けられます。
再生方法
録音したファイルをクリックして選択し、さらにもう一度クリックするか、再生ボタンを押せば再生されます。
その他の操作
ファイルを右クリックすると下記のメニューが表示されます。
- 共有
- 削除
- 名前の変更
- ファイルの場所を開く
それぞれ下記のような操作ができます。
共有
メール、Bluetoothなどファイル共有方法を選択する画面が表示されます。Microsoftのアプリが優先的に表示されてあまり使い勝手がよくないので、ファイルのあるフォルダを開いて好みの方法で共有するほうがいいです。
削除
ファイルを削除します。
名前の変更
ファイル名を変更することができます。
ファイルの場所を開く
録音データが保存されているフォルダ(ディレクトリ)をエクスプローラーで開きます。
ウィンドウの右下のアイコンからも同様の操作を行うことができます。
ファイルの保存場所
録音したデータは音声ファイルとして保存されていますので、そのファイルをメールに添付したり、オンラインストレージにアップすれば共有できます。
ファイルの保存場所は上で紹介したように録音データを右クリックして「ファイルの場所を開く」を選べば一発で保存場所にたどりつくことができます。
下記のフォルダに保存されているケースが多いです。
Cドライブ > ユーザー > [ユーザー名のフォルダ] > ドキュメント > サウンドレコーディング
録音したファイルのより効率的な再生方法
ボイスレコーダーの再生機能はただ再生するだけで便利な機能ではありません。
会議や打ち合わせの録音を聞きなおすときは、聞きながら書類作成などの作業をする場合が多く、よく聞こえなかった部分をもう一度聞いたり、関係ない箇所や無言の部分を飛ばしたりする操作が何度も必要になります。
その際にキーボードの方向キーで進んだり戻したりするのですが、ボイスレコーダーはその機能が充実していません。
より効率的に作業を進められるアプリがありますのでいくつか紹介します。
おすすめその1 VLC
特にこだわりがない場合はこれをインストールしておけば間違いないです。
MPEG-4、H.264、WMV、MP3、MOVなど主要なファイル形式にはほとんど対応しており、録音データの再生以外でも役に立ちます。
下記は一部ですが、機能もとても充実しています。
- DVD、Blu-rayの再生
- プレイリストの作成
- 倍速再生、スロー再生
- 早送り、巻き戻し
- 同期化(音ズレ、字幕ズレの調整)
- デスクトップのキャプチャ
- レコーディング(ビデオキャプチャ)
- Webカメラの録画
再生時のショートカットキーも充実しており、録音データを何度も戻したり、送ったりしながら作業するのが楽になります。
送り、戻しを何秒単位にするかも設定で調整することができます。
おすすめその2 テープ起こしプレーヤー
VLCほど多機能なものはいらないけど、録音の聞き直しに特化した便利な機能がほしいという方におすすめです。
下記サイトからダウンロードできます。
Microsoft .NET Framework 4または4.5が必要ですが、デフォルトで入っているPCが多いはずです。 エフェクトで音をクリアにしたり、特定の部分を繰り返し再生するといった、文字起こしをする際に便利な機能を持っています。
また各機能は全てキーボードショットカットで使うことができるので、効率的に作業を進めることができます。
VLC同様に早送り、巻き戻しの秒数も自分で設定可能です。
おすすめその3 windows media player
メリットはWindowsの標準アプリなのでインストール不要というところ。逆にそれ以外のメリットはあまりありません。
あまり便利なアプリではありませんが、最低限の機能は備わっているので、その機能で十分という人はmedia playerと使うことでアプリを増やすのを避けられます。
機能的にはVLCのほうが上なので、新しいアプリの追加に抵抗がなければVLCをインストールしましょう。 聞き直しで使えそうな機能は下記の2つです。
- 10秒単位の送り、戻し ※秒数は固定で変更不可
- 再生速度の変更
ただ、細かいところで気が効いていません。
例えば送り、戻しが再生バー(シークバー)にフォーカスがあたってないとショートカットキーを押しても動作しません。
一度、再生ボタンをクリックしたりするとフォーカスがそちらに移るので、また進行バーをクリックしないと、送り戻し機能が使えないということです。
そもそも繰り返し使う操作に毎回shiftキーを押さないといけないというのも面倒です。
ちなみにshiftを押さずに矢印キーを押しても移動できるのですが、分単位で動いてしまうので聞き直しの用途には使えません…。
録音データのトリミング(編集)
あまり使う機会はないかもしれませんが、 録音の必要な部分だけを取り出すこともできます。
不要な部分が多かったり、共有のためにファイルサイズを小さくしたいときなどには便利です。
右下のトリミングアイコンをクリックするとトリミング(編集)モードになります。
トリミングモードになると再生バー(シークバー)の下に丸のついたバーが2本表示されます。このバーはドラッグアンドドロップで動かすことができます。
左側のバーが取り出したい部分の開始位置、右のバーが終了位置になっているので、2本の間の部分の録音が抽出されることになります。
位置が決まったら右下の保存アイコンをクリックします。そうすると「オリジナルを更新」or「コピーを保存」という選択肢が出てきます。
オリジナルを更新を選ぶと、元の保存データを上書きします。元の録音は消えてしまうので要注意です。 「コピーを保存」を選ぶと元の録音はそのままにしておいて、編集した新たな録音データが作られますので、PC空き容量が少なくなっている場合以外はこちらを選んでおくほうが無難です。
編集をやめる場合はキャンセルアイコンをクリックします。
効率的に編集するにはマーカーをうまく使うのがコツです。
再生バーに出ている目盛りのようなものはマーカーが設定されている位置です。録音を聞きながらあらかじめ取り出したい場所の最初と最後の位置にマーカーを設定しておけば、目盛りを目安にして簡単に編集することができます。
録音できない場合の対処方法
まずはPCにマイクが内蔵されているかどうかを確認します。確認の手順は下記の通りです。
- Windowsキーを推してスタートメニューを表示し「コントロールパネル」をクリック(見当たらない場合は「コントロールパネル」と入力すれば出てきます。)
- 「ハードウェアとサウンド」をクリック
- 「オーディオデバイスの管理」をクリック
- 上部にあるタブの中の「録音」をクリック
表示されているデバイスの中に「内蔵マイク」というのがあればPCにマイクがついているということになります。
【キャプチャ】
ついていない場合は外付けマイクを購入する必要があります。
おすすめはこれです。
安いものがよければこれです。
マイクの有無が確認できたら次はマイクの使用が許可されているかどうかを確認します。確認方法は下記の通りです。
- 「プライバシー」をクリック
- 左側に並んでいるメニューのなかにある「マイク」をクリック
- 「このデバイスでのマイクへのアクセスを許可する」の項目がオンになっているか確認
- オンになっていない場合は「変更」ボタンを押してオンにする
- 「アプリがマイクにアクセスできるようにする」という項目があるので、それをオンにする
- 「マイクにアクセスできるMicrosoft Storeアプリを選ぶ」という項目のボイスレコーダーのところをオンにする(アプリのリストが並んでおり、下のほうにボイスレコーダーがあるので、そこをオンにします。)
以上の設定をすれば録音できるはずです。
まとめ
打ち合わせでメモを取る方が多いと思いますが、議論に参加しながら記録のは大変ですし、議論に参加していなくても全て完璧に聞くのは難しいです。
録音が許される状況であれば、一旦全て録音しておけば、後でどうにでもなります。(私はほとんどの打ち合わせでそうしています。)
後で倍速で聞くことによって、効率的に会議を復習したりできるのでおすすめです。ためしてみてください。