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ニトリ、無印など3社の組合わせシェルフ・本棚を徹底比較

本が増えるたびに形が微妙に違う本棚を買い足して使っていましたが、不揃いな感じが目立ってきましたので、一新することにしました。

本以外も収納したいというのと、壁についている部屋の照明スイッチを避けて設置したいという事情があるので、サイズの違う棚を自由に組み合わせてオリジナルの形を作れる「組み合わせシェルフ」を検討します。

購入にあたり代表的なメーカーであるニトリ、無印、トップバリュ、3社のものを比較しましたので、その結果をまとめます。

組み合わせシェルフとは

小さな棚のユニット(部品)を組み合わせて自由に必要なサイズの棚を作れる製品のことです。

組み合わせの自由度はメーカーによって異なります。

棚なので部屋の壁に沿って設置されることが多いのですが、下の写真のように間仕切りとして使われることもあります。

出典:topvalu.net

また、本やDVDなどを収納したり、壁一面に設置してテレビやレコーダーをその中に置くこともできます。雑貨や観葉植物を置いて「見せる収納」として使う人も多いようです。

購入する製品に求める条件

高さは抑えて、面積は広く

昨今、地震も多いので、倒れた時の被害をなるべく小さくするために高さは抑えたいですが、収納量はある程度確保したいので、高さを抑える分、横幅を広くして、壁一面に設置できるタイプのものにします。

照明スイッチを避けて設置できる

棚を設置したい壁に部屋の照明のスイッチがあるので、それを避けつつ横幅を確保するために、単純な長方形ではなくL字型のような特殊な形を実現する必要があります。

品質がよく長く使えるもの

長く使うことを想定しているので、安価なプリント合板は避け、天然木を一部使っているもの、もしくは天然木テイストのものを検討します。

文庫本を効率よく収納できる

現在、所有している本のうち最も数が多いのが文庫本なのでそれを効率良く収納できるものにします。

比較する3商品の概要

組み合わせ棚(シェルフ)でメジャーなもの、売れ筋のものをピックアップして、上記の条件をもとに比較検討していきます。

取り上げたのは下記の3製品。

無印良品 スタッキングシェルフ

ニトリ コネクトシリーズ

トップバリュ オープンシェルフ

比較表

比較のポイント、スペックなどをまとめた表が下記になります。

価格は5×5×3×3の組み合わせ場合で計算しています。5×5×3×3だとかなり大きいサイズなので価格も高くなっていますが、1人暮らしの方などはもっと小さい構成で済むはずなので価格も安くなります。

メーカー無印良品ニトリトップバリュ
商品名スタッキングシェルフコネクトシリーズオープンシェルフ
価格60700円58889円39600円
構成の自由度×
奥行き28.5cm28cm29.6cm
板の厚さ2.1cm2.25cm約2.85cm
素材突板化粧繊維板、アクリル樹脂塗装突板人工木材、プリント
カラー、素材・オーク・ウォールナット・オーク・ウォールナット・ブラウン・ナチュラル
見た目
追加の棚板の有無有り(本体と異なる素材)有り(本体と同じ素材)無し
オプションパーツ・引き出し付きチェスト・トレー・パルプボックス・扉付きユニット・引き出し付きユニット・パルプボックス・カゴ

比較表の項目を個別に解説していきます。

価格

無印とニトリはほぼ同じですが、若干無印が高くなります。トップバリュのものは素材がプリント合板ということもあり、同じ構成でも無印、ニトリと比べて2万円近く安くなります。

構成の自由度

ニトリは横1マス(43cm)、縦が2~5マスのものを組み合わせられるほか、テレビを収納するためのパーツもいくつかバリエーションがあります。

無印は横が1マス(42cm)、縦が2、3、5マス(4マスが無い)のものと、横が1マスだが倍の長さ(81.5cm)があり、縦が2、3、5マスのものを組み合わせられます。ニトリと同じくテレビ収納用のパーツもあります。

無印のほうがパーツの種類はニトリより多いのですが、何故か縦4マスのものが作られていません。

ニトリの縦4マスのものは高さが166cm。これくらいだと女性でも男性でも無理なく手が届く範囲なので、収納したものが取りやすいですし、自分の背丈よりちょっと低いくらいなので、家具としての圧迫感もなくちょうど良いサイズです。

そのサイズ感のものが無いというのは無印の大きな欠点です。

トップバリュは横2×縦3マス、横2×縦5マス、横3×縦3マス、横3×縦5マスの4パターンのものが既成品として作られており、それらを並べて使うという組み合わせ方になるので、組み合わせの自由度は3メーカーの中で最も低くなります。

奥行き

組み合わせシェルフなので横幅と高さはある程度調整可能ですが、奥行きは固定なので置く場所に制限がある方は要チェックです。各社微妙に長さが違っています。

板の厚み

板の厚さに関しては完全に好みだと思います。

個人的な感覚ですが、細すぎると頼りない感じで安っぽく見えますし、厚すぎると野暮ったくなって見た目がすっきりしないと思っているので、厚過ぎず、薄過ぎずというのが理想です。

素材

無印、ニトリのところに書かれている突板化粧繊維板(突板)とは合成材でつくられた芯材に薄くスライスした天然木を貼り付けたもののことです。

無印のほうはフラッシュ構造なので細かい違いがあるようなのですが、ざっくり表現するとどちらの素材も下記の図のような構造になっています。

つまり天然木は表面だけということ。100%天然木で作られているわけではないということは事前に知っておいたほうがいいと思います。

購入された方は組み立てる時に板の切断面を確認するとよくわかるのでぜひ見てみてください。

カラーバリエーション

ニトリ、無印は表面が天然木なのでカラーというよりは素材の違いになります。どちらも2種類用意されていて、オークとウォールナットから選べます。

オークはアッシュがかった濃い茶色、ウォールナットは濃い肌色のようなイメージです。

トップバリュはブラウンとナチュラルの2色。ナチュラルはオークに、ブラウンはウォールナットの雰囲気に似ています。

見た目

全体的な見た目は天然木を使っている無印、ニトリがトップバリュのものよりも良いです。

ただ、トップバリュのものも表面に貼っている装飾シートにかなりこだわっているようで、よくあるプリント合板の安っぽい感じとは別物です。

ニトリのものは棚板を取り付けるための穴が無印に比べて多く空いているので、それが悪目立ちするというレビューも見かけましたが、私はそんなに気にならなかったです。

むしろ抜けがあって良いと感じました。壁紙の貼られた白い壁よりもコンクリートの打ちっぱなしのほうがすっきり見えるみたいな…。表現が分かりにくくてすみません…。

細かいところですが、天然木の表面の仕上げ方は無印のほうが綺麗に感じました。ニトリのほうも汚いというわけではないのですが、私が見たものは若干粗くてざらついていました。

追加の棚板

組み合わせシェルフは大体どこのメーカーのものも1マスが大きいので、文庫本などの小さい本を収納すると、高さがかなり余ってしまいます。

そのスペースを無駄にしないように、小さいものを収納する時は、追加の棚板を取り付けて、1マスを区切って2段にして使います。(製品によっては3段にすることも可能です。)

無印は棚と同じ素材で作られた棚板が無く、白い化粧板で作られたものしかありません。ニトリは棚と同じ素材のものが用意されています。

無印は下記のスタッキングチェスト・ハーフを使えば同じ素材で同様のことができますが、マスを仕切るだけのために4方向が囲われたチェストを入れるとスペースの無駄になりますし、棚板よりも価格が高いのであまりおすすめできません。

スタッキングチェスト・ハーフ

トップバリュについては専用の棚板が見つけられませんでした。

オプションパーツ

組み合わせシェルフは枠(マス)の中にパルプボックスや編みカゴなどを入れて、収納や見た目を色々とカスタマイズできるのも醍醐味の1つ。

無印は公式のオプションも充実していますし、公式パーツではなくても無印製品として売っているカゴやボックスで使えるものも多いので、組み合わせ方のバリエーションが豊富です。

ニトリ、トップバリュもそれなりに用意されているので、どの製品でもカスタマイズは楽しめると思います。

結論

今回はある程度質感が良いものを長く使いたいという条件があるので、素材が天然木ではないトップバリュはまず候補から外しました。

ただ、 天然木の質感には敵わないものの、一般的なプリント素材と比べると見た目、質感ともにレベルが高いので、コストを抑えたい方にはトップバリュのものも十分おすすめできる製品です。

無印とニトリの比較でポイントになったのは構成の自由度と棚板です。

組み合わせシェルフのいいところはライフスタイルが変わった時に構成を変えることで、今まで使っていたものを活かしつつ、必要な分だけ買い足してベストな構成にすることができる点です。

つまり構成の自由度がかなり重要になるのですが、無印については縦4マスの部品がないので、ニトリより自由度が低くなります。

また、文庫本を効率よく収納するためには必須の棚板についてですが、無印のものは素材が棚と同じ天然木ではなく白い化粧板を使ったものになります。

棚全体の質感や素材の仕上げ方は無印のほうが良かったのでかなり悩んだのですが、棚板構成の自由度重視してニトリに決めました。