Contents

ドローンの何が新しいのかを解説する。ラジコンとは似て非なるもの。

安価で手軽に空撮できることなどで注目されているドローンですが、個人的にはドローンが注目されている理由がよくわかりません。

ラジコンというものが昔からありましたし、軍が使う無人偵察機みたいなものもあったような…。
そもそも技術的にヘリコプターと何が違うんでしょうか。

というわけでドローンの何が新しいのか、そしてなぜ急に注目を集めるようになったのか調べてみました。

「ドローン」とは?

droneとはもともと雄蜂意味する英語です。

ドローンの羽の音が蜂と似ているためにつけられたという説があります。

ドローンという言葉は**広義には「無人航空機」**を指します。つまり人が乗らずに飛行するものということです。

その定義でいくとラジコンもドローンということになります。つまりドローン自体は何も新しくないということになります…。

ただ、あくまで広辞書的な広義の意味では「無人航空機」になるというだけで、昨今、ドローンという言葉を使う場合はプロペラがたくさんついた、蜘蛛のような、もしくはクラゲのような機体を持ったものを思い浮かべると思います。

言葉の辞書的な意味と実際の使われ方に差があるということですね。 では、なぜ本来の言葉の意味から離れて使われるようになり、さらには急速に注目されるようになったのか?

ドローンが注目されるようになった理由

理由は3つあるようです。

その1 機体が安くなった

昔、一部のマニアが飛ばしていたようなラジコンヘリなどは非常に高価なものだったので、一般の人が手軽に変えるようなものではありませんでした。

しかし技術の発達によって、ドローンの一種であるマルチコプターというタイプのものが安価に製造、販売されるようになりました。

マルチコプターとはドローンと聞いて最近の人が真っ先に思い浮かべるであろう、機体の上部に複数のプロペラがついているタイプのものを指します。

価格が下がったことにより一般の人でも購入して、実際に飛ばすことができるようになったり、配達などの目的で使われるようになり、知名度が一気に上がりました。

その2 操縦が簡単になった

全てのドローンの操縦が簡単になったわけでなく、簡単なものが作られるようになったということです。

ラジコンとは違い、ドローンは空中で静止することができます。

気圧センサーやジャイロセンサー(角速度を検出するデバイス)などのデータを使って、姿勢を制御したり高度を維持する機能があるからです。

そういった機能を実現する技術が安価に提供されるようになったため、多くのドローンが簡単に操縦できたり、自動で制御されるようになりました。

使用するのに高度な知識や技術が不要になったことが、普及を加速させました。

その3 カメラが進化した

え?カメラ?と思うかもしませんが、これもドローン普及に一役買っているはずです。

ドローンはただ飛ばすだけではあまりおもしろくありません。

趣味で買っている人は飛ばして楽しむというよりも、それにカメラを載せて空撮を楽しんている人が多いです。

ドローンに載せられるほど小型でかつ、多少揺れてもきれいな映像が撮れるカメラが開発されなければ、普及しなかった楽しみ方です。

そういったカメラも個人で買えるような価格で販売されるようになったので、セットでドローンに興味を持つ人が増えたというわけです。

ドローンの流行で注目すべきポイント

ドローンについて調べる中でドローンについて注目すべき点が見えてきました。

それは2つ目の理由のところで説明した姿勢制御のためのセンサーとソフトウェアの進化です。そしてそれによって、これまで実現できていなかった空間や場所の利活用が進むということです。

人が乗れるドローンが開発されていることもニュースになっていますが、人が乗るとなるとドローンのそもそもの定義である「無人航空機」と矛盾します。

それでもドローンという言葉が使われるのは 「無人航空機」というもの自体が注目すべきポイントではないということの証拠であると思います。

センサーやセンサーで得た情報を処理するソフトウェアがさらに進化すれば、空中を自在に移動することができるようになります。

空中を自在に移動できるものが現れるということは、これまであまり活用することができなかった空間としての「空中」がより活用されていくということです。

また、人の操縦なしに物体と衝突せずに移動できるようになれば、自動でものを運んだり、人を運んだりすることもできますし、ドローンに撮影機能や何らかの作業する機能が加われば、災害現場での状況確認や、農業や漁業における監視、観察への応用も考えられます。

SFの世界ですが、移動する部屋(不動産)なんてものもできるかもしれません。

空中を自在に移動できるということは非常に大きな発展性があるということです。

結論、まとめ

  • ドローン自体は別に新しくない
  • 低コストで操作が簡単なものが作られるようになったので一般人に普及して注目を集めるようになっただけ
  • 注目すべきは操作を簡単にしたり、自動操縦を可能にした技術
  • 応用範囲が広いので社会を大きく買える可能性がある